グローバル化と英会話教室詐欺

一時期問題になった英会話教室のトラブル

今からもう20年ほど前にもなるでしょうか。
その頃から英会話スクールとの契約でトラブルとなった事例がよく報告をされるようになってきました。
駅前留学という広告文句の示すように、英会話スクールは全国各地の一等地にあるビル内にあることが多く、またネイティブの教師を専属で雇うといった特殊な教育方法をとっています。そのため英会話スクールは他の専門学校スクールに比べて契約の料金が高額になりがちです。
それら英会話スクールの契約はしてみたものの思ったよりも英語が上達しなかったり、仕事などが忙しくなってしまうことで続けて通えなくなってしまう人もいます。
ですが、途中で解約をしようとしてもできないと言われたり、高額の違約金の支払いを求められ、トラブルに巻き込まれてしまうこともあるようです。

英会話スクールは、バブル期の経済のグローバル化を背景に急激に通学者を増やしました。
ですがそれまであったような受験用の英語スクールと違い、独自の学校形態をとっていた英会話スクールはきちんと法的規制が整っていたわけではなく、最初から英語能力の上達を真剣に考えずにお金儲けを優先した企業も数多く参入してきました。

解約を見越して行われる悪質なケースも

英会話スクール関連の詐欺で最も多いのが、契約した内容の解約についてです。
最近では悪徳業者の英会話スクールも手口が巧妙化してきており、途中で解約されるであろうことを見越して入学金など最初に支払う金額を高く設定し、1回毎の授業料をかなり安く設定していたりします。
かかる授業料を平均して割っていた場合には、途中解約のとき受けた授業分のみの支払いですむのですが、入会金として料金の大半を支払ってしまった場合には、もし途中解約しても戻ってくるお金はわずか1万円程度のものです。

悪質な英会話教室を見極めよう

これから英会話スクールに通おうと考えているなら、まずそのスクールが悪徳業者ではないかどうかきちんとチェックをしてみることがおすすめです。
英会話スクール自体があまり優良かどうかの基準が曖昧なものなのですが、特に悪質な企業の場合「契約書面が非常に細かく、契約時にしっかりした説明をしてくれない」「解約についての決まりが曖昧で、キャンセル料金の計算方法が明確ではない」などといった特徴があります。
また、複数人数で取り囲んで恐喝まがいの勧誘を行ってくるようなスクールは、絶対に契約をしてはいけません。
万が一契約書にサインをしても、クーリングオフなどで解約ができるので、できるだけすぐに消費者相談窓口に連絡をするようにしてください。