TV番組を語る詐欺
テレビ番組への紹介を持ちかけ金銭を請求
人気番組や有名なテレビ局を騙って金銭を請求するという詐欺事例が近年増えてきています。
ここ最近の事例では日本テレビ系の「月曜から夜ふかし」に寄せられたお便りで「番組でお店のことを紹介するから20万円払ってくださいと言われた」というものが紹介されました。
他にもテレビ朝日系列の番組でも同様の金銭を要求されたという事例も報告されていることから、テレビ局が公式に注意喚起をしています。
具体的なTV番組に関する詐欺事例としては、まず街頭で番組の取材をしているかのようなことを持ちかけ、そこで現金の要求をされるというような場合があります。
似たようなものとしてモデルスカウト詐欺があり、街頭でタレント志望の人に声をかけて有名芸能事務所のスカウトマンであるかのように装い、その後登録料やレッスン料として多額の金額を巻き上げるというやり方をしています。
やや手の込んだ方法としては、現金を直接要求するのではなく一時的に預けてくれればあとで返金をするという言い方をすることもあるようです。
金銭の他に金目の物品を取材と称して預かりそのまま行方をくらますという事例も報告されているので、安易に貴重な品物を預けないようにした方がよいでしょう。
詐欺被害者に追い打ちをかける取材詐欺
2013年に愛知県で実際に起こった事例に、詐欺被害者への取材詐欺というものがあります。
具体的には、名古屋市に住んでいた60代の男性に対し「振り込め詐欺に遭ったときの取材をしたい。被害金の返金を手伝う」といったことがテレビ局を名乗る人物から持ちかけられました。
被害者はそれ以前に100万円程度の振り込め詐欺の被害に遭っており、そのこともあって被害額を返金してもらうことができると思い話を聞いたといいます。
しかし詳しく内容を聞いてみると、返金を受けるためには株式会社ゴールドバンクというところに投資をしなければいけないというふうに言われます。
その後しばらくして株式会社ゴールドバンクを名乗る人物からテレビ局の担当者が建て替えた金額があるので、そのうちいくらかを支払ってほしいという連絡が入ります。
指示通りに言われた口座へ数十万円を振り込んだところ、そのまま連絡がとれなくなってしまったというのが事例です。
この詐欺の巧妙なところは、実際のテレビ局や大企業によく似た名称を意図的に使用することで、まるでグループ企業であるかのような錯覚をさせているということです。
実在する「中京テレビ」に対し、この詐欺で用いられたのは「中京放送」で、立派な会社パンフレットまで持参していたといいます。
テレビ局からの取材で金銭を要求されるということはありませんので、気をつけて下さい。