ランサムウェアウイルス
世界中が大混乱に陥ったランサムウェアウイルス攻撃
「ランサムウェアウイルス」とは、別名「身代金要求型ウイルス」とも言われる近年急増しているタイプのコンピューターウイルスです。
トレンドマイクロ社による調査では、日本国内だけで報告されたランサムウェアの検出台数は2015年には6,700件であったところ、2016年には65,400件と十倍近くにまで跳ね上がっています。
2017年には独立法人情報処理推進機構(IPA)による「情報セキュリティ10大脅威」の第2位にまで上昇しており、特に2017年5月に起こった世界規模のランサムウェアウイルス攻撃は社会混乱を引き起こす大事件になりました。
ランサムウェアウイルスの感染により病院内で患者の情報にアクセスをすることができなくなり手術が中断してしまうなど重大な影響も起こっています。
ランサムウェアウイルスにPCが感染をすると、まず画面がロックされてしまって端末の捜査ができなくなってしまい、さらに内部に保存されていた写真や文書などのデータが勝手に暗号化され、開けない状態になります。
そうした実質的に使用不可能になったパソコンに対し、犯人が身代金として金額を支払うように要求してきます。
指示通りに身代金を支払うと解除コードを教えてもらえるので一時的にデータが回復しますが、それで解除ができてもウイルスの感染が解消されるわけではありませんので、その後何度も同じように金銭を要求されることになってしまいます。
ランサムウェアウイルス対策では、まず感染しないようにしっかり防御対策をとっていくとともに、感染したからといって安易に金銭の要求に応じないようにするということが大切になります。
なおランサムウェアはWindowsパソコンが最も多く標的になっている一方で、スマホでの感染例も確認されています。
その他にもMac(iOS)環境でも感染した例が世界的に見られているので、どの端末であっても絶対に安全ということは言えません。
ランサムウェアへの防御対策は決して難しくない
ランサムウェアウイルスは強力な感染力を持つものですが、予防対策は決して難しいものではありません。
実際2017年5月に大流行したものではWindowsの最新OSバージョンを使い、最新アップデートをしていれば感染することはありませんでした。
有効な防御対策としては「最新OSのアップデートを使用する」「ウイルス対策ソフトを導入し最新のパッチを当てる」「不自然なメールの添付ファイルを開かない」ということが挙げられます。
これを徹底するだけでもかなりの割合で防ぐことができるので、毎日のパソコン使用時に面倒がらずきちんと対策していきましょう。