若者を狙うワンクリック詐欺の実態

ワンクリック詐欺とは

若者をターゲットとした悪質な詐欺方法の一つに、「ワンクリック詐欺」という手口があります。
ワンクリック詐欺とは、インターネット上でのサイトもしくはメールの文面を使って巧みに用意したURLへ移動をさせてそこでさも支払い義務が発生したかのように脅す方法が一般的です。
ワンクリック詐欺が出始めた頃には、単純に「このサイトにアクセスしたことで会員登録が完了しました、○日までに下記の料金を振り込んでください」というような、あきらかにおかしいと思える方法が取られていましたが、それでも追求を恐れて振り込む若者が多くいました。
最近では全体的なネットリテラシーが向上したことでこのような単純な手口は通用しなくなりましたが、代わりに非常に詐欺の手口が巧妙化してきた傾向があります。

最近のワンクリック詐欺では、フィッシング詐欺と呼ばれる信用性の高いサイトを装って大切なIDやパスワードを奪い取る方法や、もっと悪質な場合はハッキングツールをダウンロードさせてその人のパソコン履歴に残るデータを収集したりしています。

ただし、これらの特殊なツールや知識が必要な詐欺手口はそれなりに詐欺をする側に技術などが必要なので、実際に行われる詐欺の総数からみるとそれほど大きな割合をしているわけではありません。

よくある手口

ワンクリック詐欺として最も多いのが、こうした怖いイメージのあるツールをさも行ったかのように見せかける方法によるものです。
例えば、何か怪しいソフトをダウンロードしているかのような画像を表示させて、解除するためには振込が必要というように脅すような場合です。
ある程度パソコンの知識がある人にしてみると「何かがおかしい」と思える単純なものなのですが、あまり社会経験やパソコンの知識がない若者などはそれを信じて振込をしてしまうこともよくあります。

また、最近急増しているのがFacebookやTwitterを使ったSNSでチェーンメールを回してそこからURLに人を誘導させるという方法です。
一見普通の人のように平然とSNSにプロフィールを投稿し、サクラとして友人関係を築いたあと、おすすめなどとしてURLに導くような、かなり悪質な方法も見られるようになってきました。
人を見たら疑えというわけではないですが、顔の見えないインターネット上では、書き込み内容だけで相手のことを信用してしまうというのはかなり危険です。
あまり簡単に誘いに乗るようなことはせず、注意して使うようにしましょう。