女性に多いマルチ商法被害
MLMについて
マルチ商法のことを、最近は「MLM(Multi-level marketing:マルチレベルマーケティング)」なんて言うらしいですね。
このMLMは日本語にすると「連鎖販売取引」、つまり口コミ商品を広げるビジネスのことです。
ふつう何らかの商品や製品を販売する場合、どこか卸売業者を通して小売店やインターネットなどの販売店舗に流通させ、それらのお店が在庫として購入したものを一般に向けて販売するという方法がとられます。
ですが、MLMの場合は卸売をするのは業者ではなく一般消費者でもある個人です。
個人が気に入った商品を知人や友人などに紹介していき、それで相手が購入した場合に紹介した人にマージンとして金銭がバックされるというしくみです。
紹介された人がまた別の人に紹介をしても、最初に紹介した人へ支払われる利益は確保されるので、紹介者が増えれば最初に紹介した人に多額の金銭が入ってくるといいます。
必ず損をする人が出るようにできている
「紹介するだけで働く必要がない」「紹介の輪が広がれば何もしなくてもお金が入ってくる」といった甘い言葉に乗せられ、ビジネスの内容をよく理解しないうちに契約をしてしまう人が跡を絶ちません。
しかし実態をみると、そのようなMLM系のネットワークビジネスを行った人のうち、実際に利益を上げているのはほんのひとにぎりであり、大多数の人は損失ばかりがかさむという状況になってしまっています。
多くの人は「どうして説明通りにいかないんだろう?」とあとから不思議に思うようですが、それもそのはず、MLMはねずみ講の一種で、必ず損をする人の方が増える方法だからです。
若い人や女性がターゲットになりやすい
働く必要がない、気軽に友達通しの紹介だけでできるといったビジネスの特徴のせいでしょうか、MLMで主に被害にあっているのは女性や若い年代の人が多いようです。
昔チェーンメールで、自分の口座番号を書いたメールを知り合い3人以上に回して前の人の口座にお金を振り込めば、自然に自分のもとにお金が入ってくるという荒唐無稽の内容のものがよく出まわっていましたが、MLMもそれと全く違いはありません。
MLMで成功して説明通りにお金持ちになった人もゼロというわけではありませんが、それらはかなり強引な営業方法で知り合う人のほとんど全てに無理やり商品を買わせるようなことをしている人です。
お金持ちには誰でもなりたいものでしょうが、そのために家族や大切な友人を失ってもよいものでしょうか?できれば一度考えてもらいたいと思います。